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有限会社 昭和水産
〒769-0087
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【支店】
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| 代表取締役社長 宮本 利之 |
| 輸入水産物の特徴と国内流通への影響と課題 |
水産庁は、昨年(H.14)水産基本法に基づき水産基本計画を策定した。それによると、水産物の自給率の見直しが行なわれており、平成11年の56%を平成24年までに66%ヘアップすべきであると発表した。
現在の魚介類の生産量は、約680万t(世界で1億t)である。その内訳は、遠洋漁業79万t(12%)、沖合漁業340万t(50%)、沿岸漁業260万t(38%)となっており、沖合漁業の内、底曳き網は54万3000tで全体の8%となっている。それでは沖合底曳船の隻数はといえば、ここ30年で半減していて、1975年(S.50)840隻か2000年(H.12)430隻となっている。八幡浜も例外でなく、現在稼動している船は八幡浜10隻、下関10隻の20隻であり、年間約30億円余りの水揚げとなっている。
八幡浜の隻数も1945年(S.20)頃の27統54隻が昭和50年頃には半減し、さらに60年代には10統20隻、現在では5統10隻となっている。
水産庁では国内自給率維持のため、これ以上の隻数を減らしたくないとしながらも、今の状態が続くと13年後には約30%程度の減少が想定され約290隻となってしまう。その残った隻数で水揚げ55万t(自給率66%)を確保するためには、約20%の水揚増をしなければ達成できない計算となる。現状では、北洋のスケトウ・ホッケ等の多獲性魚種がかなり増加しないと難しい状況にあるので、水産庁は今後隻数の減少を出来る限りくい止めるため、国として食糧供給の安定を重要な政策課題として取り上げる方針である。
我々の沖合底曳き漁業もそのためには重要な産業としてみられる方向が打ち出されているので、これを追い風として活用し、この地方に沖底の灯を絶やさないためにも頑張っていかなければならないと考えている。そのためには、減少の一途をたどって来た過去の教訓を生かし、漁船そのものも抜本的な改革を目指す必要のあること、今一つは採算性の高い漁船像を明らかにする事にあると思う。
それでは話を本題にもどし、輸入魚と魚価安の関係について考えてみよう。獲る時代からいかに売るかの時代へ移行している今、我々漁業者が輸入魚をどうみているか、魚価安の実情をどう考えているのかという事である。グローバル化による流通の変革、厳しい価格競争、デフレ等々の状況下において単に輸入魚問題だけが国内の魚価安の要因であるという見方でよいのだろうか?そこには生産者(供給側)と消費者(需要者側)に何かミスマッチがあるように思えてならない。
現状の一次産品の流通は、物が不足していた時代に作られたシステムの卸売市場ルートの体制が、物が有り余っている充足の時代の今でも主流となっている。時代は変わったのに、旧態依然として同じ制度のもとで流通が行なわれている事が第一の大きな問題点であるといわれている。国際海洋法条約が締結され、200海里が制定されて以来、急激に輸入魚が増大した。国内生産者は(私も含めて)輸入魚のせいで魚が安くなってしまったと嘆いていたが、果してそうなのでしょうか?それだけではないのではないかと、気づかなければならないと思う。
国内の生産量は年々減少していくなかで輸入魚がそれに代わり、又消費側においても競争のための差別化として、価格破壊の商品には相対的に安い輸入魚に目が向いてしまうのは当然である。その上に合理化のため魚を素材(原魚)で仕入れず、加工された商品としての仕入れが主流となって来た。そのような過程で国内漁業生産者が、消費側のニーズに合った対応、即ち産地での一次処理等の加工等の努力をどれだけして来たのか、はなはだ疑問である。そういった努力をしなかった事も現状の魚価安の大きな要因の一つである事を我々は今、自覚しなければならないのではないか!そうなってしまった原因に色々な難しい問題がある事も事実である。例えば魚の取り引きの条件として次の四点がよく挙げられる。
| (1) |
価格水準の安定化(浜値は毎朝変動があるのは当たり前といった考えがある。) |
| (2) |
品質の安定化 |
| (3) |
量の安定化(自然が相手なので獲れるか獲れないか分らない。) |
| (4) |
配送時間の安定化(いつ水揚げされるか分らない。) |
国内の漁船漁業者では上記の四点のクリアーは非常に難しい問題であるという事で、消費側のニーズに対応出来なかったという事である。がしかし、逆にこれが出来なければ、この条件をクリアーしなければこれからの道も、決して開いてはいかないと私は思う。いくら大漁があっても不要な相手には買い叩かれるのがオチなのである。漁業者にその意識改革が出来るかどうかの問題ではないでしょうか。以前と変わらぬ状態が続く限り、大手水産会社や加工業者、消費者はそれを外国に求め、バイヤーを送り商品作りをしたり、輸入された加工品に走るのは当然の事なのだ。これからは、漁業者自身はもとより、県漁連、漁
業協同組合も新商品のメニューの開発に力を入れ、色々な提案をしていく必要があると思う。しかし、産地で付加価値をつけるための加工力をつける事にのみ走り、とりあえず作ってみるかといった安易な考えではなく、ニーズを調査し、それに合った商品を開発し、オーダーを取って生産する、というような加工を考えなければならないと思う。初めに需要をつくり出し、売るという努力を惜しまない、販売中心にシフトしていく必要を感じる次第である。
最後にまとめとして、数十年前の物が不足していた時代に商品流通の芸術品とまでいわれた卸売市場体制における価格形成、いわゆる「セリ」とか「相対(アイタイ)」といった他力本願で責任の所在が全くない販売方法を今だに認めている事、バカと相場には勝てぬといった「あきらめ」があるうちは、今の現状を打ち破るのは困難であろう。がしかし、ここで大きく意識改革をして、この仕組みで良いのかどうか、これに甘んじて自滅をするのか、それともここで打って出て、先ほどの四条件(価格、品質、量、配送システム)のクリアーに努め、売るという努力を推し進めて行くかの如何によって、漁業者の存続があるかないかが決ま
ると、私は考えているが、皆さんはどう思われますか?(2004.2.15) |
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