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2008年08月10日
[ⅳ 読書日記]スシエコノミー

我が家の裏はすぐ山!寝ている部屋は山際にあるため、毎年この季節になるとアラームよりも、蝉の鳴き声のほうが大きく感じられるほどです。今日も午前中のみ出勤してアレコレ・・、そういえば旧八幡浜魚市場の施設取り壊しのため、今日が当面最後の!?「八幡浜海鮮朝市」だったようです。明日海幸丸はドックイン、私は宇和島出張の予定です。
たった今、男子柔道で待ちに待った金メダル!!おめでとう内柴正人選手!!
平積みになっていて、つい買い求めたのが「スシエコノミー」という本、今日ようやく読み終えました。
なかなかのボリュームでしたが、今や世界に浸透しつつあるSUSHI(すし)をテーマに、市場や漁港、流通やレストラン(料理人)、養殖漁業などなど、あらゆる角度からその仕事に従事する現場を追っている大作でした。世界で唯一のマグロ生食文化を持ち、かつては世界のマグロの大半を買い占めていた日本ですが、今では世界各地で消費されるようになり、供給資源の減少から日本への入荷量が激減しているのはご承知のとおり。
日本向けのマグロビジネスが盛んだった時代から、今の国際的なスシブームのきっかけとなったアメリカでのフード革命、国際的な漁獲規制と高まる需要を背景に、カウボーイが養殖業で「マグロ貴族」?になる過程、そして今後の、まだまだ未知数ともいえる中国市場を狙う業界のドン等々、マグロにまつわる経済の“昔と今”が主な話題でした。
本書の最後を締めくくるのは、米大使館で水産物貿易に従事するトム・アサカワさんの言葉。
「日本の企業は間違いを犯しています。(中略)いま現在、日本人は市場に出る最高の魚に相当の金を払っています。おそらく、じきに中国人がもっと値をつりあげるでしょう。日本人の手が届かなくなるほど。そうなれば、業者は日本向けの輸出ではなく中国の市場に商品を出そうと考えるはずです。5年もすれば、日本の消費者の口には質の高い刺身は入らなくなるでしょう。食べたいのなら、中国に行くしかなくなるのです」
(本書P324より)
不気味な予言ではありますが、現にその兆候もあるといえばかなりあるわけで・・。
私たち国内漁業者にとっては、チャンス半分・危機半分?という感じでしょうか。

「スシエコノミー」サーシャ・アイゼンバーグ著/小川敏子訳(日本経済新聞出版社)
投稿者 E.miyamoto : 2008年08月10日 20:48
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