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2008年04月20日
[ⅳ 読書日記]よき経営者の姿
やや遅めの6:30入港、今朝は4:00前には目が覚めてしまって、本を読みながら入船の連絡を待っていました。肝心の漁ですがやはり今一つ、時化の影響で入荷も薄いため、相場は丸魚、原材料ともにまずまずでしたが・・。写真は、150箱一度に水揚げされた小さなスルメイカ(マツイカ)、こちら八幡浜では小さなマツイカを「ジコイカ」と呼んでいます。今日は日曜、よく晴れています。海幸丸は11:00に出港しました!
最近、はまっているのが伊丹敬之教授の経営論、「論」といいましても小難しい理論ではなくて評論に近い感じです。前回の「経営を見る眼」に続いて読んでみたのですが、テーマと切り口がとても明快で読みやすくて勉強になる、忘れたころに改めて読み返したいなぁ、と感じる本です。こんなに身になる本ばかりであれば、ブック○フのお世話になることもないのでしょうが・・。
今回の“ナルホド第一号”!は、経営判断における「理に情を添える」という考え方。会社組織において、「情と理」はともに大切な要因で、「情と理のバランスをきちんと考えられること」が、よき経営者の資質の一つとのこと。情と理のバランスをとる・・、まさに「言うは易し、行うは・・」ですが、仕事では対極にあることの多い要因だけに、なかなか難しいことです。
通常、仕事は感情の生き物である人間の集団(組織)によって行われ、そこでの動機づけや働きがい、貢献意欲といったものは、「理」よりも「情」を基盤に成り立っていることが多いはず。しかしながら企業が生存していくフィールドである「市場経済」は、カネの論理が支配する冷徹な「理」の世界で、そこには「情」の入り込む余地など、ほとんどありません。
ご承知のとおり、日本的経営がどちらかといえば「情」を重視してきた一方で、アメリカ流の経営はとかく「合理性」を強調する、ここでも両者は対極にあるといえそうです。伊丹教授によれば、「理」を軽視しすぎて経営にゆるみが出たことが要因となって、90年代の経済の低迷が引き起こされた、その反動で、「理」を強調しようという動きが自然に強くなったのが90年代の日本企業、なのだそうです。たしかに、一頃の成果主義人事やMBAブーム等々、傾向として思いあたることも多い、というのが印象です。
で、現在の経営における情と理の考え方。つまり、「理に情を添える」という優先順位の大切さを、この本では強調されています。企業が生きている市場経済は、結局は論理の支配する世界、そこで情に流されていたら企業の存立自体が危ぶまれる。というわけで、論理的な世界での生存を可能にするための意思決定こそが経営判断であって、そこでは、まず「理」を優先した上で、人としての感情、つまり「情」を添える、というスタンスが最も大切とのことでした。
理に情を添える!大小さまざまな意思決定において、肝に銘じたいものです。
それにしても、
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。」
文豪、夏目漱石はサスガ!です・・。

「よき経営者の姿」(伊丹敬之著/日本経済新聞出版社)
投稿者 E.miyamoto : 2008年04月20日 11:55
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