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2007年12月19日

[Ⅵ 魚食・流通の話]

中国における水産物流通

昨晩は青年会議所の本年最後の理事会&忘年会でした。“万年寝不足”!?の私はまたも3次会を前にギブアップ!でした。皆さま、1年間本当にお世話になりました。明けて今日は、“対中国水産物輸出セミナー”のため朝から宇和島へ。中小企業基盤整備機構の経営アドバイザーと大手商社の進出先(現地法人)役員のセミナーを拝聴して、現在の中国における水産物流通の現状や課題、展望等を勉強してきました。

早速今日の復習もかねてメモをしておきます。

まず前半では、中国についての私たちの見方、認識という点での“勘違い”について。

誤解その1 中国の労働力は豊富である

一般的に13億の人口を有する中国の労働力は豊富!と思われがちですが、実はそうでもないようです。総人口のうち、働くことのできるいわゆる「就業人口」は7.4億人で、そのうち農村に居住する人口が5.4億人、また沿岸部に居住する3億のうち、個人事業を営む1億を差し引けば、労働力として賃金労働に従事できる人口はわずか2億人たらず。私たちが想像するよりはるかに少ない労働力しかないというお話でした。

誤解その2 中国はコネの国である

中国ビジネスのイメージに付きまとってしまう“コネ”ですが、やはりビジネス、つまり競争力の基本は当該商品・サービスの持つ価値や価格の優位性であって、人脈やコネよりもやはり商売での“実利”が優先されるとのことでした。取引やパートナーの選定にあたっては、特に中国では(日本もですが!)経営トップの人格と人間性が入念に観察されるそうです。

誤解その3 「中国人は働かない」は本当か?

これについては私も経験側から感じていたのですが、中国人は概して“怠け者”の国民性であるというイメージ。たしかにそういう面はあるものの、これまで中国の労働者は怠けてしまうシステム(環境=統制経済)下に置かれていただけで、例えば出来高制や能力給、給与保証などのシステムを上手く取り入れれば、かなり意欲的に働く“合理性”をもった国民であるとのお話でした。

誤解その4 「中国進出企業は失敗だらけ」か?

一般的にそのように見られていますが、国内企業と進出企業の売上高経常利益率の対比(統計)を見れば、進出企業が勝っているようです。進出企業にはそれだけ成長志向の高い企業が多いとも考えられますが、進出した中小企業は概して苦労している、という見方はマスコミの一義的な視点のようです。

以上の誤解を踏まえて、中国進出の際の基本戦略や事業における商談、代金回収等の留意点等についても講演者の豊富なご経験から具体的なアドバイスもいただきました。

後半では、経済成長を続ける中国での水産市場の現状について。こちらはやはりニーズの中心は鮮魚の丸魚、しかもやはり淡水魚!なのだそうですが、最近は遠洋漁業の発達から海水魚もかなり需要が伸びてきているようです。進出企業にとってのネックは、第一に国内における低温物流のインフラの未整備。国土の広い中国では、物流に要する時間が莫大な上に、従来の商慣行としてメーカー物流が基本であったため、日本における物流業や倉庫業のようなサービスの認知がまだ進んでいないようです。この物流インフラが徐々に整備されれば、海外からの鮮魚の冷凍製品等の流通も一気に拡大する可能性があるのでは、とのお話でした。
次に国内ターゲットですが、キーとなるのはやはり“中産階級”から“富裕層”だそうで、このクラスには日本以上に“安心・安全・健康”志向も強いようです。特に富裕層の利用する海鮮レストランでは、ビジネスでの接待というニーズも強いため、“高ければ高いほど・・”といったような一時期の日本のような風潮も顕著なようです。
目下、輸入魚は急速に市場浸透中だそうで、エクアドルのロブスター、ノルウェーのサーモンを筆頭に日本(長崎)からのサバもかなりのスピードで認知されつつあるようです。もちろん国内での遠洋漁業と合わせて養殖業も盛んに行われていて、レストラン向けにメバルやハタ、マナガツオといった高級丸魚の養殖もかなり進んでいるとのお話でした。

この他にも、関税や衛生基準、食文化等々、話題は多岐にわたりましたが、一度にはご紹介できませんので、また次の機会で・・。午後からは、講師との30分の個別面接の機会もいただいたのですが、自分にとっては、中国の水産流通の動向について、“かゆいところに手が届く”というような感じでとても有意義な勉強をさせていただきました。
以上、いつもの乱文・雑文ですが、今日の講演内容をメモしてセミナー報告といたします。

投稿者 E.miyamoto : 2007年12月19日 22:13

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